マンツーマン英会話ワンポイント・レッスン~仮定法がもっと日常会話で使えるようになるには?
文法的には理解しているつもりでも、いざ会話となるとなかなか上手く仮定法を使うことができません。何かよいアドバイスはありませんか?
仮定法の例文を一つ挙げてくださいと言ったら、ほとんどの生徒さんがこの例文を挙げるので、驚いたことがあります。
If I were a bird, I would fly to you.
“もし私が鳥だったら、あなたのもとへ飛んで行くのに”
日本人にとって最も有名な例文の一つなのかもしれませんね。唄の歌詞にもなりそうな素敵なフレーズですが、日常会話の中で応用するには、少々使いづらいと思います。
仮定法で表現できる事柄には、大きく分けて二つのタイプがあります。一つ目は”実現不可能”なこと、”ありえない”ことを想定して、気持ちを伝える表現です。先ほどの「人間が鳥になる」というのもこのタイプの一つですが、下記のような例文の方が日常会話では使いやすいでしょう。
(a) [実現不可能なこと]
If I were you, I would act differently. — (a)
“もし私があなただったら、違った行動をとるでしょう。”
でも、現実には「私があなたになる」なんてことは、”ありえない”ことですね。
二つ目は、”実現可能”だけれど、”今の状況とは違うこと”、”反対のこと”を想定する場合です。
(b) [実現可能だが、今の状況とは違うこと]
If you went to the picnic, you would enjoy it. — (b)
“あなたもピクニックに行けたら、楽しいのに”
何らかの理由でピクニックに行かないと言っている友達を、「行けば楽しいのに」と説得している様子が目に浮かびますね。今とは異なった状況を想像してみることで、目の前に新しい未来が開けて行く。仮定法にはそんな力があるのかもしれません。
このように、「実現不可能」なことだけでなく、「実現可能」なことを想定している(b)の例文も覚えておけば、仮定法がもっと身近なものになるでしょう。先ほどの「鳥にはなれないから、会いに行けない」と諦めていた例文のあの人も、こんなフレーズで勇気付けることはできないでしょうか?
They would be very happy if you could go and see them.
“会いに行けばいいのに。みんなとっても喜ぶのに”
「やっぱり会いに行こう。きっと何か良い解決方法があるはずだ」 そんな気持ちになっていただけたでしょうか? 【解説; マンツーマンETC英会話 ダイアン先生】
☆ダイアン先生のお話を音声(RadioETC/ポッドキャスティング)でも聞くことができます。