ETCマンツーマン英会話、初回レッスンレポート(初級者編)
ETCマンツーマン英会話のプライベートレッスンを初めて受講される生徒さんから、よくこんな問合せをいただきます。
「英会話初心者です。
マンツーマンのレッスンで大丈夫でしょうか?
先生に言いたいことが英語で伝えられるか不安です。
またテキストはどうなるのでしょうか?」
そんな不安を解消するために、ETCマンツーマン英会話の初回レッスンがどんなふうに行われているのか、レッスンの進め方はどのようにして決まってゆくのか、その実例をご紹介します。生徒さんは、ダンサー兼振付師のみほさん。西麻布のロクサーヌ先生のレッスンを初めて受けてみることにしました。
みほさんは1年半前にピラティス・インストラクターの免許も取得されました。本部はアメリカ、世界各国に支部がある国際的なピラティス団体。六本木にあるスタジオでは、多数の外国人の方がトレーニングをされています。
みほさんの目標は、英語力をつけて外国人の生徒さんにも指導できるようになること。具体的には次のような場面で使う英語を身に付けたいと思っています。
1)外国人の生徒さんに英語でピラティスの指導ができるようになりたい。
2)ピラティス・スタジオのレセプション(受付)業務が英語でできるようになりたい。
この目標は、初回レッスン前に、ETC事務局からロクサーヌ先生にお伝えしてあります。
さて、ロクサーヌ先生と初対面。レッスン開始です。
レッスンの前半は、自己紹介と身の回りの出来事を英語で。目的は会話を通して先生と生徒さんが打ち解けること。また、先生は生徒さんの英語のレベルを判断します。レッスン場所は先生のご自宅。リラックスした雰囲気の中で行われます。
話題は3月の震災のお話になりました。みほさんが英語を話すのは久しぶり。思った以上に単語が出てきません。また、先生の英語も分からない所があります。実際の会話はどんなふうに進んだのでしょう。
「えっと、震度って何て言うのかな。earthquake 5 or 6。。。」
「5 or 6, Yes, I understand.」
「震源地?震源地って英語で何でしたっけ。。。。。Origin point of earthquake? 」
「the epicenter」
「エピセンター?震源はepicenterって言うんですね」
このように知っている英単語を組み合わせて行くことで、会話が進んでゆきます。ETCマンツーマン英会話の先生は英語教育のベテラン、経験豊富な方ばかりです。文脈を辿りながら、生徒さんが言いたい言葉を察し、必要な単語を教えてくれます。
震災後、先生はいったんオーストラリアに帰国しました。日本で暮らしている自分よりも、海外に住むご両親や友人のほうがとても心配をされていたそうです。ですから、帰国はひとまず皆に安心してもらうことが目的でした。でも、10日間だけ滞在して、すぐに日本に戻ってしまいました。10日の帰国で、先生には十分だったのでしょうか?
「Yeah, but mainly because everybody was begging.」
みほさんは、beggingの意味が分かりませんでした。
「ベィギング?」
「”begging”. Please, Please, Please」
「あぁ、なるほど!」
「Ask again, and again and again. Please come, Please come, Please come」
今度は先生が初心者の生徒さんでもわかるような、易しい単語で”begging”を言い換えてくれました。
そして話題は、みほさんが体操部時代にできた手のひらの豆の話に。
「”痛い”ってなんて言うんだっけ?痛い、痛い。」
そう言いながら、みほさんは左の手のひら平を右手でたたきながら、顔をしかめました。
「painful?」
「そうそう、ペインフル」
こんなやり取りも、先生の自宅だからこそ。カフェレッスンでは、周りの視線が気になり、身振り手振りの会話は難しいかもしれません。
次は、みほさんが学びたい英語について説明します。カバンから取り出したのは、ピラティス・インストラクターの免許取得の際に使用したインストラクター用のテキスト(英語)です。
「たくさんのAnatomy(解剖学)英語を覚える必要があり、たいへんでした。
Transversus abdominis(腹横筋)、Latissimus dorsi(広背筋)、Rhomboid major(大菱形筋)。。。」
みほさんはそれぞれのエクササイズで鍛える、筋肉の箇所と名称を説明しました。
「ピラティスでは、最適な言葉を、最適なタイミングで、その方にあった表現で言ってあげる必要があるんです。」
そう言って、指導する時に使う独特の表現を、先生に英語で説明してみました。
「think your spine like a pearl necklace.
(あなたの背骨が真珠の首飾りだと思って、一つ一つの骨を意識してください)」
「breathe like a balloon.
(風船だと思って(横隔膜を意識して)呼吸してください)」
先生は興味深げに、その表現を聞いていました。
さて、ここまでのレッスンで、先生はみほさんのレベルをどのくらいだと理解し、今後はどのような形でレッスンを行ってゆくのでしょうか。先生からのフィードバックをいただきました。
☆初回レッスンを終えて ロクサーヌ先生からのフィードバック
「私の生徒さんの多くがみほさんと同じレベルです。本人はあまり気づいていないかもしれませんが、実はすでに多くの単語を理解しています。今後は、その単語を、正しい文章の中で使うことを覚える必要があります。
彼女よりも初級のレベルの生徒さんにはテキストを使用しています。でも、みほさんには必要ないでしょう。その代わりに、彼女が今日持参したピラティスのテキストを、レッスンでもテキストとして使って行こうと思います。なぜなら、あの本に書かれている英語こそが、今の彼女が必要としているものだからです。
レッスン以外では、ピラティスのテキストを毎日音読することをお奨めします。声を出して読むことは、スピーキングの練習にもなります。さらに、自分の声を聞くことはヒヤリングになるだけでなく、聴覚を通して脳を刺激しますので、黙読とは異なる大きな効果が期待できます。
レセプションの英語に関しては、「受付担当」と「お客様」に分かれて、ロールプレイングを繰り返し練習するのが良いでしょう。練習を通して、レセプションに必要な単語や表現が分かって来ます。
練習、練習、練習です。みほさんはダンサーですから、良く理解していると思います。ダンスもレッスンを毎日続けることで上達します。サボるとすぐに身体が動かなくなります。英会話も同じです。継続することが大切です。「楽しみながら」続けて行きましょう。
先生のフィードバックは、ETC事務局からもみほさんにお伝えすることにしました。