ETCの英会話プライベートレッスン・レポート(初級者編) 英語でピラティス指導できるようになりたい
ETCの英会話プライベートレッスンは、全て生徒さん毎にカスタマイズされています。生徒さんがどんな目的で英語を必要としているのかをじっくりとお聞きして、生徒さんのニーズにあったレッスンとアドバイスを行っています。
ブレンダン先生(下落合)の例をご紹介します。生徒さんはダンサー兼振付師のみほさん。1年半前にピラティス・インストラクターの免許も取得されました。本部はアメリカ、世界各国に支部がある国際的なピラティス団体。六本木にあるスタジオでは、多数の外国人の方がトレーニングをされています。
みほさんの目標は、英語力をつけて外国人の生徒さんにも指導できるようになること。具体的には次のような場面で使う英語を身に付けたいと思っています。
1)外国人の生徒さんに英語でピラティスの指導ができるようになりたい 2)ピラティス・スタジオのレセプション(受付)業務が英語でできるようになりたい。
さて、ブレンダン先生はどんなアドバイスをされたでしょうか。
~ 目標とするインストラクターの指導法をDVDで完璧に真似してみる ~
成功している人は、実は常に誰かの真似をしてきているものです。
インストラクターに限りません。ロック・ギタリストもそうですね。一番上手いと言われているギタリストや、尊敬するミュージシャンのコピーから始めた方は多いのではないでしょうか。
まず、みほさんが尊敬する、もしくは目標とするインストラクターがどのように英語で指導をしているか、DVD等を見て調べて見ましょう。そして、それを徹底的に真似をするのです。最初は1、2種類のエクササイズから始めましょう。それらがマスターできると自信が生まれて来るようになります。
ピラティスのエクササイズは100種類以上あるようですが、どのエクササイズにも重複して使われる英単語などもあるでしょう。今度は最初にマスターしたエクササイズを基礎にして、次のステップに進んで行けばいいのです。
~ ロールプレイは緊張しない相手と ~
次はマスターしたエクササイズをロールプレイで練習してみましょう。
ピラティスのエクササイズは、インストラクターと生徒が会話を交わすという場面はあまりありません。インストラクターが指示をして、生徒がエクササイズをするという一方向のコミュニケーション。生徒が英語が話せる必要はありませんから、ロールプレイの生徒役も見つけやすいのではないでしょうか。
ただし、みほさんが緊張しない相手が理想です。緊張すると最初は上手く英語が話せません。親しい友人や家族にお願いするのがよいでしょう。生徒さん役の方もピラティスの運動になって、一石二鳥にかもしれませんね。
~ 自分の英語のレベルに会話を合わせるテクニック ~
「自分の英語のレベルは、ビジネス会話では通用しない」と言う生徒さんがよくいます。そんな生徒さんには、「自分の英語のレベルに会話を合わせるテクニック」を教えています。
質問をすることで、あなたの英語のレベルに合わせるように会話をコントロールして行くのです。相手が言ったことが全て分からなくても、あなたが「聞いたと思った事」を復唱するのです。これは、英語のレセプション業務で役に立つと思います。
例えば、こんなふうに。
“So what you are saying is, this, this, and this …”
(あなたが仰っているのは、これ、これ、そして、これですね)
ここで聞き間違いがあったとしても、相手が気分を害したり、怒り出すことはないでしょう。むしろ、あなたが相手の言葉にしっかりと耳を傾け、理解・確認しようとしている丁寧な姿勢が伝わります。
また、復唱したことで、あなたに伝わったキーワードが相手に分かりますので、誤りがあれば今度はそのキーワードをベースにして、相手が指摘、訂正をしてくれます。
私はよくこんな質問をします。
“What is more important?
Making your customer happy or not making your customer angry?”
(より大切なことは?
お客様(相手)を幸せにすること、それとも怒らせないこと?)
多くの方が「お客様(相手)を幸せにすること」と答えますが、より大切なのは「お客様(相手)を怒らせないこと」なのではないでしょうか。復唱は相手を怒らせないためのテクニック。英語の能力がビジネスレベルに到達していなくても、「聞いたと思った事」を復唱する能力は多くの方が既に持っています。
また、復唱するためにより注意深く聞く癖がつきますので、リスニング能力の向上にも繋がります。
レッスンでは私が客(しかも早口で聞き取りにくい英語を話すネイティブスピーカーの役)、みほさんが受付担当でロールプレイを行います。
さて、プライベートレッスンを始めて受講される生徒さんから、テキストの有無についてお問合せを受けることがよくあります。みほさんのレッスンではどうなのでしょうか。最後にブレンダン先生に質問をしてみました。
~ テキストは生徒さんの頭の中に ~
みほさんには「これが英語で言いたい」、「これが英語でしたい」という明確な事柄が既にあります。すべてみほさんの頭の中にあるのです。それが、レッスンに最適なテキストになります。
既成のテキストは必要ないと思います。
(了)