ゲール語で”乾杯”は?~映画『Local Hero』でじっくりと英会話マンツーマンレッスン

414K4BVGPQL.jpg コアなファンが多いスコットランド映画『Local Hero (ローカルヒーロー)』(1983年)。BBCの人気番組『The thick of it』で主演を勤めるピーター・キャパルディも出演しています。当時は25歳でした。

 アメリカ・テキサス州の石油会社が、スコットランドの海岸線にある村の用地買収に乗り出します。辞令を受けたのは、その名前からスコットランド人と誤解されたマッキンタイア(MacIntyre)。マッキンタイアは、スコットランドのゲール語圏に多い名前だそうです。現地に赴き、地元の人々と触れ合い、シャワーのように降り注ぐ流れ星を見て、魔法のようなオーロラに感動しているうちに、いつしかその土地を愛してしまうというストーリです。

 村でのシーンのほとんどは、スコットランドの北部にある漁村ペナンで撮影されました。この地域はスコットランド・ゲール語圏です。現在の村の風景は、写真で見る限りでは、映画が撮影された約30年前と殆ど変わっていないように見えます。ただ、この50年でも先住の人々は殆ど引っ越してしまい、現在は別荘地となっているようです。ゲール語を話す人の数が減少し続けいているのは、人々がその土地から離れてゆくことにも原因がありそうですね。

 日本はどうでしょうか。今も30年前と変わらぬ風景の土地は、どれほどあるのでしょうか。今の風景を30年後も保ち続けることは可能なのでしょうか。流れ星が見られること、月明かりだけが照らす風景が見られること、お金では買うことができない、そんな風景の大切さを、もう一度考えてみる時代が訪れていると思います。

 映画ではアメリカ人のマッキンタイアが、乾杯をゲール語でSlainte(スラーンチャ) everybody と言って、現地の人々がきょとんとしてしまうシーンです。現地の人々は、普通に英語でcheersと答えていますね。その間にいるのはロシア人。彼はロシア語で、здоровье (ズダローヴィエ/健康を祝して乾杯)と言っています。ピーター・キャパルディ演じるOldsenは複数の言語を流暢に話すという設定。なぜか北欧の言葉でSkal(スコール)と言っています。

 映画音楽は、もとダイア・ストレーツのボーカル兼ギタリストのマーク・ノップラー(Mark Freuder Knopfler)。彼もスコットランド人、グラスゴー生まれでした。

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※関連リンク

 ▽Local Hero (1983) – IMDb

  監督、プロデューサー、出演者のインタビュー

  BBCで2009年に放送。皆さんいい感じで歳を取っています。

 ▽Scotland: the Movie Location Guide

※関連ブログ

 ▽川越名画座

 ▽Alchemy : Dire Straits Live

 ▽LOCAL HERO

 ▽Local Hero [Soundtrack] / Mark Knopfler

 

 
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