ジョニー・デップが演じるバリー氏もスコットランド英語~『Finding Neverland』で楽しみならマンツーマン英会話
友人のホーム;パーティで初めてスコットランド人にお会いした時、ある衝撃を覚えました。
自己紹介で、”I am from UK.”と言わずに、”I am from Scotland”と言ったことでした。その当時の僕にはとても新鮮でした。ETCマンツーマン英会話のチャールズ先生いわく、このような言い方は、スコットランド人の独立心の表れとのことでした。
そして、その方のスコットランド英語が全くわからなかったことも、その後に受けたもうひとつの衝撃でした。以来スコットランドにとても興味を持つようになったのです。
最近、「この方もスコットランド人だったのか」と、あらためて気づくことがよくあります。日本語の情報の多くが、スコットランド人としてではなく、イギリス人として紹介されている場合が多いからです。出生地を調べて、初めてその方がスコットランド人だとわかります。
『ピーターパン』の作者であるジェームス・マシュー・バリーさんもその一人です。バリーさんのピーターパン物語が生まれるまでのエピソードを描いた『Finding Neverland (ネバーランド)』という映画があります。バリーさんを演じたのはジョニー・デップさんです。彼はがこの映画でもスコットランド英語を披露しています。
例えば、スコットランド英語では二重母音の/eɪ/が下記のように変化します。
/eɪ/ ⇒ /e/
greatは、スコットランド英語では敢えてカタカナで書くと「グリート」のように聞こえます。
また、イギリス標準英語はnon-rhotic(ノン・ロウティック) なのに対して、スコットランド英語はrhoticです。たとえば、bearは、イギリス標準英語では
/beə/
と、rの綴りがあっても発音しませんが、スコットランド英語では
/be:r/
となりrを発音します。
『Finding Neverland』の予告編を見てみましょう。公園でバリーさんが、大きな犬と踊るシーンに注目してください。「これはただの犬なんかじゃない。ちょっと想像力を使うだけで、僕には大きな熊(great bear)に見える」と言っている部分です。「グリート・ベーアr」と言っているように聞こえませんか。
… with just a wee bit of imagination, I can see the great bear.
”a wee”はスコッツ語で、”a little”という意味です。
※参考図書
▽『英語音声学音韻論入門』 (Philip Carr 著)
※参考リンク
▽Scottish Online Dictionary
※関連ブログ
▽『ケジントン公園のピーター・パン』 - BiblioMania雪見
▽関連ブログ
イギリス国旗とその成り立ち