映画『Promises』(プロミス)で時事英語

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 アラブ人の挨拶「こんにちは」は、“As-salamu alaykum”(アッサラーマレコム)。英語に訳すと”Peace upon you”「あなたに平和を」。親しい間柄では、短縮して“Salamu”(サラーム/平和を)とだけ言っているのも耳にします。

 一方、ユダヤ人の「こんにちは」はヘブライ語で“Shalom”(シャローム)。こちらも元々は「平和」という意味です。
 
 アラブ人もユダヤ人も、その日であった人の平和を願い、挨拶の言葉の中にその願いをこめていたのでした。

 映画『Promises』は、イスラエルとパレスチナ双方の子供7人へのインタビューで構成されています。子供たちの表情が少しずつ大人びていく様子から、数年をかけて撮影されたことがわかります。撮影が行われたのはどのような時代だったのでしょうか。映画の冒頭に次のような説明がありました。

 パレスチナ住民による民衆蜂起、第一次インティファーダ(1987-1991年)は、パレスチナ・イスラエル間における「和平プロセス」へのきっかけとなった。

 しかし、2000年秋、民衆は再び蜂起し(アル・アクサ・インティファーダ)、イスラエル軍は武力をもって制圧にかかる。そして現在、過去に例のないほどの血で血を洗う抗争がパレスチナで展開されている。

 この映画はパレスチナ・イスラエル間の紛争で比較的平穏な時期だった1997年から2000年の夏までの撮影である。

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 映画に登場する7人の子供たちは車でほんの20分の距離にいながら、まるで別世界に住む子供たちのようです。互いに分断され、対話もないためなのか、その考え方の違いに驚かされます。

モイセくん(Moishe Bar Am)
東エルサレム パレスチナ人地区(Palestinian Neighborhood, East Jerusalem)

When an Arab sees me he thinks I am one of those who took his land.
アラブ人は僕を見たらきっとこう思うだろう。”我々の土地を奪ったユダヤ人だ”と

They think it’s their land and we think it’s ours. We know it’s ours.
彼等は自分の土地だと主張するけど、ここはユダヤ人の土地だ。

マハムード・マゼン・イツィマンくん(Mahmoud Mazen Mahmoud Izhiman) 
ベイト・エル入植地(Beit-El Settlement)

It’s not for Israel.It’s for the Arabs. It’s ours. This is my land!
イスラエルのものではない。絶対アラブ人の土地さ。

I was born and raised here. You have no right to take it!
ここで生まれ育ったのは僕だ。やつらに奪う権利はない。

シュロモくん(Shlomo) 
ユダヤ人教徒地区(Jewish Quarter)

I understand, because they were thrown out of here 50 years ago.
And they feel very small, because they were thrown out by that way.
彼等の気持ちも分かる。50年前に土地を奪われて、心細いんだと思う。
あんな形で追い出されたのだもの

ヤルコくん(Yarko Solan) 双子。もうひとりはダニエルくん(Daniel)
西エルサレム・イスラエル人地区(Israeli Neighborhood West Jerusalem) 

I think this is our country, and it’s also theirs.
When extremists say the other side shouldn’t live here, that’s wrong.
There was a war and we conquered it.
I don’t know what to do now.
ここは僕達の国でもあり、彼らの国でもあると思う。
アラブ人を追い出そうとするのは間違ってる。
戦争で国を奪いとったのは僕らの方なんだ。
今はどうしたらよいのかわからない。

サナベル(Sanabel Hassan Abd’el Jawad) 
デヘイシャ難民キャンプ(Deheishe Refugee Camp)

The Jewish people still occupy or land. They haven’t left any land.
If they want to, they could return and occupy this camp.
They occupy people and put the in prison.
This is wrong.
For me there is no peace now.
ユダヤ人はいつまでも占領を続けようとする
彼らの考えひとつでパレスチナ人を難民キャンプや刑務所に押し込められる
でも、そんなことは絶対に許されないわ
私にとっては今この状態は平和ではない。

ファラジくん(Faraj Adnan Hassan Husein)
デヘイシャ難民キャンプ(Deheishe Refugee Camp)

I have proof that I own this land and I have the right to build on it!
Then there will be peace.
We won’t harm the Jews and they won’t harm us.
僕はこの土地を所有していたという証拠をもっているし、そこに国を建てる権利がある
お互いに傷つけ合わない平和な国を造るんだ。

双子のヤルコとダニエルは、サナベルとファラジが住むデヘイシャ難民キャンプを訪れパレスチナのこども達と交流をすることになります。キャンプを案内され、ゲームをし、一緒に食事をし、サッカーをし、そして対話した一日。彼等の考えに変化が起こります。

さてこの撮影から10年以上が経ちました。かれらは皆20歳を超えていると思います。今彼等はなにをしているのでしょうか。この地で起こっていることを、見つめ続けていこうと思います。

 
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