映画『Machine Gun Preacher』(マシンガン・プリーチャー)でアフリカ英語(南スーダン)
映画の冒頭、次のメッセージが表示されます。
”BASED ON THE LIFE OF SAM CHILDERS”
(この物語はサム・チルダーズの人生に基づいている)
サム・チルダーズはアメリカの中産階級の家庭に生まれます。周りの友人などの影響で11歳のころから喫煙を始め、16歳で麻薬中毒に。その後、大規模な麻薬取引に加わるようになります。
しかし、ある事件がきっかけとなり更生。教会で聞いた話がきっかけで、南スーダンの内戦で生まれた孤児たちを救済するために戦うことを決意します。
映画の制作は、彼の著書”Another Man’s War”がきっかけとなりました。脚本を書いたジェイソン・ケラー(Jason Keller)は、サムと共に南スーダンを訪れ2週間滞在。実際に戦火を体験し、命からがら逃れた数百人の子供たちのインタビューを経て、彼らの目線を通して脚本を書き上げたそうです。
内戦で傷ついた子供が心のうちをサムに初めて語る次のシーンも、子供たちのインタビューから生まれたものなのかもしれません。
寝る時に両親のことを思い出す。
My father was big like you.
父はあなたのように大きかった。
They shot him.
奴らに撃たれた。
The rebels gave me a club. And told me… if I did not kill my mother, they’ll shoot my brother and me.
奴らは僕にこん棒を渡し脅したんだ。母さんを殺さないと弟と僕を撃つと。
And so I killed my mother.
だから僕は母さんを殺した。
If we allow ourselves to be full of hate… then they’ve won.
心を憎しみで満たしたら、奴らの勝ち。
We must not let them take our hearts.
心を奪われちゃだめだ。
映画『Machine Gun Preacher』より
インタビュー番組に出演したサムは、「これからの目標は」との質問に次のように答えます。
He called that he had a dream.
That dream got him killed.
Maybe mine killed me one day, but my dream is that never be another
child go hungry in this world.
You know, in America, what we spend on dog foods a year, you can
feed every starving people in the world.
マーチン・ルー・サーキングは「私には夢がある」と言った。
彼はその夢のために殺されてしまったけれど。
もしかしたら、私も自分の夢に殺される日が来るかもしれない。
だが、私の夢は世界にこれ以上飢えに苦しむ子供を作り出さないことだ。
ご存知ですか。アメリカで一年間にドッグフードに費やされる金額で、世界中の飢えた人々に食事をあたえることができる。
In Person (Cue TVのインタビューより)
現在、ドキュメンタリー映画の製作中とのこと。完成が楽しみです。
▼Machine Gun Preache trailer
▼Sam Childer がCue-TV(ニュージーランド)に出演した際のインタビューです。
映画と彼の実体験との違いなども語っています。
プレゼンターのTom Conroy(おそらくニュージーランド人、もしくは英国人)とアメリカ人のサムの英語の違いも興味深いです。
▼関連サイト
Machine Gun Preacher Angels of East Africa