「電話ではらちがあかない」は英語で?

「電話ではらちがあかない(埒が明かない)」は、英語で何と言ったらいいのでしょうか。

先ず「らちがあかない」という日本語の意味を正しく理解するために、その語源から調べてみることにしましょう。

「埒(らち)」とは「馬場の周囲の柵」のこと。

しかし、だからと言って「馬場の柵が開く」と言う単純な意味ではなく、もっと深いものがたりがあるようです。

『地団駄は島根で踏め』(わぐりたかし著)によれば、古来、神事でもあった競馬の乗尻(騎手)たちは、本番に備えて数ヶ月前から身を清めるために潔斎(けっさい)生活に入るとのことです。

酒、肉は禁物。女性との接触も禁止。妻が作る料理も食べてはいけない。

住まいも別にする。「一族の代表」としての重責をも担う乗尻としての役割を果たすまでは、何事も手につかず、緊張した生活を強いられていました。

しかし、そんな生活も、神事としての競馬が終わり、馬場の柵である「埒」が片付けられ、馬尻が無事に家に帰ってきて、ようやく一段落。重責から解き放たれ、ほっと普段の生活に戻ることができる。

つまり、「埒が明く」とは、「夜明け」「年明け」の「明く」と同じように、一定の期間が終わり、また新しい時間がスタートすることの意味です。

転じて「らちがあかない」とは、いま関わっていることになかなかケリを付けることができず、心ならずも次の新しいステップを踏み出すことができないでいる状態を指すのだそうです。

以上の語源を踏まえた上で、本題の「電話ではらちがあかない」の例文に戻ります。

ナオミ先生は「英訳するのはとても難しいです。

日本語には、短い言葉のなかに奥深いストーリを込めて、比喩的に表現できる便利な言葉がたくさんあります。

これもそのひとつ」と、前置きをした上で、次のように訳してくれました。

 We will not be able to solve the issue through the phone.

上記のように訳した上で先生は、「ただ、この英文には『らちがあかない』から伝わってく話し手の気持ち、つまり、電話口ではなかなかうまく話しが進まず、いらいらしているという感情が伝わりません」と説明しました。

この「イライラ感」を伝えるには、例えば、その状況を補足的にすべて言葉で言い表す必要がある、として次のような例文を教えてくれました。

 It’s a waste of time. It’s taking too long. Let’s do it on another
day. Let’s quit today.

かなりストレートな表現になってしまうのですね。

やはり、英語を話すときには、自分自身の心のギアを入れ替えて、感情を直接言葉に置き換えることができるようにする必要もあるのかもしれません。

こんな風に、普段から気になる日本語、「これって英語で何と言うのだろう?」と疑問に思った表現をメモしておいて、レッスン時に先生に質問をしてみてはいかがでしょうか。

英語はもちろん、日本語だけでなく文化・風習を学ぶよい機会になるかもしれません。

(※)関連リンク
▽マンツーマン英会話ワンポイント・レッスン~「らちがあかない」は英語で?

▽ナオミ先生(荻窪)インタビュー

(※)参考図書
▽『地団駄は島根で踏め 行って・見て・触れる(語原の旅)』(わぐりたかし著)

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