Th-Fronting ~ 『Only Fools and Horses』で笑いながらマンツーマン英会話(5)
■コックニー(Cockney)発音の特徴(3)~Th-Fronting
Th-Frontingとは、綴りの ‘th’ の部分を、dental fricative ([θ], [ð]) の代わりに [f], [v] で発音することを言います。
たとえば、
think ⇒ [fɪŋk]
mother ⇒ [mˈʌvə]
とのように発音します。カタカナ英語はお奨めしませんが、敢えて書いてみると
フィンク
マヴァー
のように聞こえます。
全く別の単語に聞こえてしまうこともありますが、BBCテレビの大人気コメディー 『Only Fools and Horses』を観て、楽しみながらTh-Frontingに慣れてゆきましょう。
次のシーンは、「自分達の人生にはいつもいろいろなものが欠けている」とロドニーが自分達の境遇を嘆いているシーンです。motherless(母のない)、fatherless(父のない)の発音に注意して聞いてみてください。それぞれ、マーヴァレス、ファーヴァレスの様に聞こえませんか?
Transcript
Rodney:
Do you realise we’ve always had something missing in our lives.
First we was motherless, then we were fatherless and now we’re flogging one-legged turkeys from a three-wheeled van.
僕達の人生はいつも何かが欠けていることに気づかない?
まず母がいなくなって、そして、父もいなくなった。今は一本足の七面鳥を三輪のバンで売っている
Del:
Little acorns.
小さなどんぐり
Rodney:
What, you got one of them missing as well Del?
何?それも欠けているの、デル?
Del:
No. Marks and Spencers started off with a barrow.
そうじゃない。マーク&スペンサーズも手押し車から始まったんだよ。.
Rodney:
At least they had four wheels.
少なくとも彼らは四輪車だった。
Del:
Stop going on about that van will you.
もう、バンの話は止めろよ。
Little acorns.は、次のことわざからの引用です。
Great oaks from little acorns grow.
カシの大樹も小さなドングリから育つ。
でも、そのことがロドニーには伝わりませんでした。そこで、デルは大手小売店のマーク&スペンサーの例を上げます。あの大企業も最初は四輪車から始めたんだと。
※参考URL
▽Only Fools ans Horses FANS SITE
※参考図書
『Accents of English 2』 (J.C.Wells 著)