映画『Steel Magnolias(マグノリアの花たち)』で南部アメリカ英語マンツーマンレッスン
アメリカ大使館のコミュニティ・フレンドシップ・デーの際に、モニカ先生がカップケーキを手作りしてくださいました。ラズベリーがふんだんに使われたケーキの中味は鮮やかな赤。映画『Steel Magnolias(マグノリアの花たち)』の結婚披露宴に登場したあのケーキだということがすぐにわかりました。
この映画の舞台はルイジアナ州。タイトルのマグノリア(木蓮の一種)は、同州の州花、南部女性の代名詞として使われます。つまり、Steel Magnolias=鉄のマグノリアとは、外見は花のように愛らしく優しいが、中身は鉄(Steel)のように頑強な芯が一本通っている女性という意味です。
南部から初めて選出された米大統領ジミー・カータの妻、元ファーストレディーのロザリン・カーターは、しばしば「鉄のマグノリア」と呼ばれていたことでも知られています。
さて、南部アメリカ英語はSouthern drawlとも言われ、母音を長く引き伸ばし気味に発音をする特徴があります。たとえば、下記のように母音が変化します。
・二重母音 [/aɪ/] が単母音化 [aː] する
具体的には、time (タイム)が、tarm (ターム)のように、my(マイ)がmah(マー)のように発音されます。
映画の中では、南部(ジョージア州アトランタ)出身のジュリア・ロバーツがしっかりと南部訛りで演じています。
自分の披露宴を自慢げに語るシーンでは、
(楽しみにしていて、最高の披露宴よ!)
と言っているように聞こえます。
結婚式の入場のシーン。当日の朝から空気銃で鳥を追い払っていて、耳が聞こえにくくなってしまった父親に、こんな南部訛りで呼びかけています。
(パパ、始まるわよ)
ジュリア・ロバーツは当時まだ21歳。この映画が彼女にとって初の大作だったそうです。
▽『Steel Magnolias』 trailer
▽ルイジアナ州
(*)参考図書
『アメリカ南部 大国の内なる異郷』 (ジェームズ・M・バーダマン 著)