英語を母国語とする中南米国ガイアナの出身 – マルシア先生(六本木) ETCマンツーマン英会話
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Q:お生まれについて教えてください
生まれは中南米で唯一、英語を母国語としているガイアナです。父は中国人のハーフ、母は4分の1中国の血が入ったインド人です。
Q:英語が母国語なのですか?中南米はポルトガル語かスペイン語だと思っていました。ガイアナという国についてもう少し教えていただけますか。
大西洋に面し、ベネズエラ、ブラジル、スリナムと国境を接しています。国土の80%が手付かずの密林地帯で、人口の約9割はそれ以外の低地帯の沿岸部に集中しています。地球温暖化の影響による水害に見舞われることが多く、現在、森林を保全しながら、経済成長させることを目指す低炭素開発戦略(LCDS:Low Carbon Developement Stragety)に積極的に取り組んでいます。
観光地として有名なのは世界最長の滝、カイエトゥールの滝(Kaieteur Falls)。大きな3つの川が1つとなった大量の水が226メートの高さからもの凄い音と落下しています。この滝を見下ろせる山があるのですが、訪れた方は皆、その壮大な景色に”Oh,my god!”、”Oh,my god!”を繰り返し、それ以外の言葉が出てこなくなるので、「Oh,my god!の山」と呼ばれています。熱帯気候で年間を通して35度くらい。日本に来て初めて私は雪を見ました。
Q:ガイアナ出身で世界的に活躍している方には、どのような方がいらっしゃいますか?
ミュージシャンでは、『Electric Avenue』等の楽曲が世界的にヒットしたエディー・グラント(Eddy Grant)がいます。また、クリケット選手ではシェヴナレイン・チャンデルポール(Shivnarine Chanderpaul)が有名です。
Q:クリケットですか?中南米はサッカーのイメージがあるのですが。
ガイアナで一番人気のあるスポーツはサッカーでもなく、野球でもなく、クリケットなのです。クリケットの試合が放送される日は、皆仕事が手につきません。また、子どもが最初に習うスポーツもクリケットで、「クリケットができなければガイアナ人ではない」といっても言い過ぎではないと思います。
Q:ラテン社交ダンスの先生でもいらっしゃるのですね。ダンスは何歳の時から始めたのですか。
13歳のときです。でも、ラテンダンスではなく、インドの古典舞踏カタック(kathak)でした。その後、サルサ、メレンゲ、タンゴ等を2年間学んだ後、教えるようになりました。先生になって10年が経ちます。
Q: 英語を教えるようになったのも、ダンスの生徒さんが最初だったのですね。
ベネズエラやブラジル出身の生徒さんがサルサを習いに来ていたのですが、全く英語が分かりませんでした。基本的な英語と身振り手ぶりを組み合わせての指導でしたが、生徒さんに「ダンスが上手くなりたい。そのためには英語がわかるようになりたい」という情熱がありましたので、ダンスも英語も上達が早かったと思います。
Q: 中南米の生徒さんと日本人の生徒さんを比較して、どのような面が異なっていると思いますか?
よく言われるのは、日本で外国人が友達をつくるのは難しいとうこと。なぜなら、日本人は皆英語を知っていても、間違いを恐れて英語を話したがらないから。でも、実際に知り合って交流を深めていくうちに、少しずつ心を開いて英語も話してくれるようになりますね。保守的だと言う人もいますが、基本的には内気なのだと思います。また、誤った表現を使ってしまって、相手の気分を害したくないとう心遣いも感じます。
Q: 英語に関する内気さを克服する方法を教えてください。
1つには、インターネットを利用してオンラインで学習する方法です。私自身、来日前にいくつかの日本語の表現はインターネットを通して学んできました。音声や動画も利用できるので、繰り返し再生することで発音を学んだり、ヒヤリングの練習などにもなります。ESL(English as second language)というキーサードで検査してみてください。役に立つコンテンツがたくさん見つかると思います。
もう1つは、英語を話す友人を作ることです。インターネットで学習できることは、どうしても限られています。たとえば、1つの英語表現に複数の意味がある場合もあります。あるフレーズを使った場合、アメリカ人ならどう感じるのか。アメリカ人以外ならどう思うか。日常会話で使っている表現を、仕事の場面でも使ってよいのか。きつい表現にならないか、など等、適切な言い回しを友人に教えてもらうのも良いでしょう。
1つの表現が複数の意味を持つ英語はとても複雑な言葉ですね。でも、それよりも日本語のほうがもっと複雑だと私は思います。これほど難しい言葉を話している国民なのですから、英語の習得だって大丈夫。楽しく情熱を持って学んでゆきましょう。
[了]