スコットランド英語でdayの発音は~映画『Dear Frankie』でじっくりマンツーマン英会話(2)
前回に引き続き、スコットランド英語の特徴である二重母音の変化についてです。スコットランド英語は、長母音は短母音で発音され、二重母音もまた短母音に近い音で発音される傾向があるようです。たとえば、
day [deɪ]
これは次のように発音されているのをよく耳にします。
[de]、 [dɪ]
敢えてカタカナで書いてみると、
「デ(ッ)」、「ディ」
のように聞こえます。
”okey”の発音も、「オゥーケイ」ではなく、「オキ(ッ)」や「オキィ」のように聞こえます。
スコットランドの港町が舞台の映画、『Dear Frankie』の予告編で確認して見ましょう。イングランド出身の女優、エミリー・モーティマーさん(Emily Mortimer)、そしてスコットランド、グラスゴー出身の男優、ジェラルド・バトラーさん(Gerard James Butler)の”day”の発音を特に注意して聞いてみてください。
▽『Dear Frankie』trailer
He’s very lucky boy.
I’m his mother, and I lie to him every single day.
No, you protect him every single day.
スコットランド英語を東北弁に例える人がいます。たしかに、いろいろと共通点があるようです。たとえば、スコットランド英語と同じように、母音の発音がややあいまいになるところが似ていると思いました。ひとつ例をあげると、
「越後のイチゴ」
東北弁では、母音の「エ」と「イ」、「ウ」と「イ」が、それぞれその中間の音で発音されるために
「エツゴのエツゴ」
のように聞こえてしまうことがあるようです。偶然ですが、イングランド英語に比較して母音の数が少ないと言われるスコットランド英語にちょっと似ていますね。
でも、発音のことだけでなく、寒い北方の地域の人々の、素朴ですが人の心を温かくしてくれるような言葉の響きも似ているのではと、『Dear Frankiie』を見て思いました。そして、それを感じさせてくれたエミリー・モーティマーさん、そしてジェラルド・バトラーさんに心を惹かれます。古い友人に久しぶりに会ったような、そんな感覚に包まれました。
※関連リンク
▽110個の代表的な単語のスコットランド英語での発音が音声ファイルで確認できます。
‘Hover & Hear’ pronunciations in a Standard Scottish accent
▽Dear Frankie (IMDb)
※関連ブログ
▽『Dear フランキー』の監督が撮ったCM“Just Children” – 海から始まる!?