「争点隠し」は英語で?

今週の日曜日、7月10日は参議院選挙の投票日です。

英会話レッスンでも、この選挙のことが話題に上がることもあるのではないでしょうか。

時事英語でポイントとなるのがボキャブラリー。

そのためには、普段から英語でニュースに触れている必要があります。

でも、日本のニュースをわざわざ英語で見聞きするという機会は、なかなかないのかもしれません。

そこでお薦めなのが外国人特派員協会の記者会見です。

現在、「2016Election Series」とのことで、各党の党首を招いて会見を行っています。

キーワードとなるような語彙や文言は、この通訳の方の英語から拾ってゆけばよいのです。

7月1日には民進党の岡田克也代表の会見が行われました。

岡田氏は、今回の選挙の争点は「憲法改正」であると言います。

自民党の安倍首相も、1月4日に行われた年頭の記者会見で「憲法改正は参議院選挙でしっかりと訴えていく」と語っています。

ところが、いざ6月22日から選挙戦が始まると、安倍首相は改憲に関しては一切口にしなくなりました。

他の自民党の候補者も同じです。岡田氏はこれを「争点隠し」だとして、強く批判しています。

さて、この「争点を隠す」は英語では何といったらよいのでしょうか。

この会見の通訳を担当した賀来華子さんは、岡田氏の日本語を次のように訳していました。

(この選挙期間中、憲法改正の話を全く安倍総理は語っていません。)

However during the current campaign, the Prime Minister Abe has not mentioned expressly about the possible amendment of the Constitution.

(争点を隠して、静かに参議院選挙を終えたいということだと思います。)
This is “the stealth approach”, and I think he is intent to complete to end the election quietly.

“the stealth approach”

ウィキペディアによれば、ステルス(stealth)とは、対象から発見されることを避けること、およびそのための技術を指す言葉。

「忍び入る」、「こっそり盗む」を意味する「steal」が語源だそうです。

たとえば、ステルス機(stealth aircraft)とは、実際には「レーダーに捕らえられてるが、電波の反射が小さすぎて飛行機と認識されない」飛行機の
こと。

また、ステルス・マーケティング(stealth marketing)とは、消費者に宣伝と気づかれないように宣伝行為をすることだそうです。

つまり”the stealth approach”とは、今回、与党の選挙の目的は改憲の発議に必要な3分の2議席を獲得して、憲法改正を押し進めることであるが、それを国民に気が付かれないよう、選挙中は改憲についてはできるだけ語らないようにして、こっそり選挙を行うなうこと、という意味になるでしょうか。

外国人特派員の記者会見動画アーカイブは無料で視聴することができます。

気になる時事問題に関する会見をみつけて、通訳の方の英語からキーワードを抜き出してみてはいかがでしょうか。

(※)参照リンク

FCCJ YouTubeアーカイブ

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