映画『Walk The Line (ウォーク・ザ・ライン/君につづく道)』で南部アメリカ英語マンツーマンレッスン
あなたの人生の転機となった言葉は?
『Walk The Line』は、カントリー・ミュージシャンのジョニー・キャッシュと妻のジューン・カーターの伝記映画です。”walk the line”は、「責任のある行動をとる」、「社会的規範を守ってきちんと振舞う」という意味。彼の楽曲のタイトルでもあります。映画の中では、酒に酔いまともなリハーサルをしないジョニーとバンドのメンバーに対してジェーンが怒り次のように言います。
You can’t walk no line. (まっすぐ歩けない男ばかり)
予告編で語っているのはサン・レコード社(テネシー州メンフィス)の社長、「ロックンロールの父」と呼ばれたサム・フィリップス。エルビス・プレスリーを世に送り出したプロデューサーです。サムはアラバマ州生まれ、ジョニーはアーカンサス州、共に南部の貧しい小作農の家族に生まれますが、音楽が二人の人生を変えて行きます。レコード制作にあこがれるジョニーは、サムに強引にオーディションを頼みゴスペルを歌いますが全く評価されません。「何がいけなのか?」と詰め寄るジョニーにサムはこう言います。
If you was hit by a truck, and you was lying out in that gutter dying and you had time to sing one song.
トラックにはねられ 死ぬ前に1曲だけ歌う時間がある。
One song that would let God know what you felt about your time here on Earth,
この世で君が感じたことを神に伝える曲
One song that would sum you up
それを聞けば君という人間がすべて分かる歌を歌え
That’s the kind of song that truly saves people.
そういう曲が本当に人を救うんだ
サムを演じるダラス・ロバーツ自身もテキサス州出身。time が tahmに聞こえます。また、you were が you was となっているところも南部アメリカ英語の特徴のようです。
▽Walk The Line trailer
▽テキサス州
サムの魂のこもったアドバイスが、ジョニーの人生を変えてゆきます。
「この瞬間が息を引き取る前に残されたわずかな時間だとしたら…」。もしかしたら、人生はそんな奇跡のような一瞬の連続なのかもしれません。心の中でサム・フィリップスの言葉が聞こえてきます。