映画『The First Grader』(おじいさんと草原の小学校)でアフリカ英語

1stGrader600pixel キマニ・マルゲは世界最高齢の小学生としてギネス記録を持つ実在のケニアの老人。彼にはどうしても英語を学ぶ必要がありました。イギリス政府から届いた手紙を自分力で読むために。

 マルゲさんの人生にいったい何が起こったのでしょうか。映画『The First Grader』の冒頭で次のように説明しています。

In Kenya in 1953 there was a violent uprising against British colonial rule led by the Mau Mau who were mainly from the Kikuyu tribe.
1953年、ケニアで英国統治に対し、マウマウ団による反乱が起こった。

In this violent struggle thousands were killed and more than a million Kikuyu were imprisoned in British detention camps.
この反乱で何千人もが命を落とし、100万人以上のキクユ族が収容所へ

The conflict eventually led to independence, but for many the past was never resolved. 
独立の決起となるが過去はまだ解決していない。

 マウマウ団とは何なのでしょうか。1950年5月12日、ケニアのナイバシャで39人のアフリカ人農場労働者が逮捕されます。イジヒア・ワ・キヌジアとうい農場監督官が自分の主人への密告したことによるものでした。その密告とは、ケニアにすむワズング(ヨーロッパ人)を暴力を使って追放しようとする秘密組織に参加するように強要されたとういものでした。

 
 農場労働者たちは植民地警察の残忍な拷問を受けますが、労働の名称と目的を明かそうとはしませんでした。このうち15人の男性と4人の女性が非合法結社のメンバーであるとされ、全員が7年の拘禁の処されます。この裁判で被告席にたった農場労働者の一人、マグロウギ・オーレ・コドゴヤは厳しい追求を受けながらも、強引に抵抗します。地下運動に動員されたときのこと、運動の名称と目的、メンバーになったときの手順などについて検事は執拗に尋問を繰り返しますが、コトゴヤは回答を拒否、次のように答弁します。

 「言ってはならないと命令された”あれこれの事柄”(マウンドゥ・マウ・マウ)を明かすことはできません。それは秘密です。あなた方はアフリカ人の敵です。あなた方(白人)は武力で土地を奪い、私たちを奴隷に仕立てました。……ここは私たちの国です。私たちは、わが祖先からこれを譲り受けたのです。決してこの土地を受け渡すことはありません。」

 この秘密の運動組織について詮索した植民地の英語新聞の記者は、右の陳述の意味が不明のまま「マウマウ」(あれこれの/mau mau)という言葉こそがこの運動の名称に違いないと思い込んだ。
 
 『マウマウ戦争の真実』(マイナ・キニャティ著)より

 マウマウとは白人の誤解によって広められた言葉でした。しかしその言葉の中にも、アフリカ人の抵抗の歴史が見て取れるのでした。




 
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