映画『All The King’s Men』(オール・ザ・キングスメン)で南部アメリカ英語マンツーマンレッスン

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 ショーン・ペンが演じるルイジアナ州知事ウィリー・スターク は、実在の人物ヒューイ・ロング(1893年~1935年)がモデル。急進的、独裁政治的な行いから多くの敵を作り、医師のカール・ワイスにより、ルイジアナ州会議事堂で銃弾を浴び2日後に死亡、ワイスもその場で射殺されます。

 しかし、これはアメリカ犯罪史上きわめて特異な、不思議な事件と言われています。ワイスがその場で射殺されてしまったため犯行の動機が不明であること。ロングの手術においても意図的な不適側があったとも言われ、ロング陣営の味方の反抗、敵陣営による暗殺など、様々な憶測がされています。

 映画の話に戻ります。ショーン・ペンはカリフォルニア州出身、彼を補佐した元新聞記者ジャック・バーデンを演じたジュード・ロウはロンドン生まれ。しかし二人とも映画の中ではしっかりと南部訛りで演じています。南部出身ではない役者が演技として南部訛りを話すほうが、南部アメリカ英語の特徴が強調され、英語学習者にとってはより分かりやすくなる傾向があるようです。

 ということは、南部訛りの良し悪しが役者の演技力にも左右されるということ。アメリカ南部の人々には、「あの役者みたいな話し方は絶対しない」などと感じることも多々あるでしょう。インターネット上で”Jude Law”+”Southern Accents”などと検索してみると、ブログや掲示板などで一般視聴者のその役者のアクセントに対する様々な評価を読むことができ興味深いです。またその批評の中から、南部訛りの本来の特徴を感じるができるかもしれません。

 ジュード・ロウの南部訛りには好意的な評価が多いようです。映画はその彼の語りから始まります。”something”、 “anything”の最後のg音が抜け落ち、”somethin”(サムシン)、 “anythin”(エニシン)と発音されたり、”find”、”I”、”time”の2重母音が短母音となり”farhd”(ファード)、”Ah”(アー)、”tarhm”(ターム)と長く引き伸ばして発音されているのがはっきりとわかります。

To find something, anything a great truth or a lost pair of glasses, you must first believe there will be some advantage in finding it.
I found something a long time ago, and have held on to it grim death ever since.
I owe my success in life to it.
It put me where I am today.

(何かを探すということは、それが真実であれなくした眼鏡であれ、見つけることに異議があるから探す。僕はかつて“ある原則”を見つけ、それにしがみついて来た。僕が成功をつかめたのも、それのおかげだ。)

 予告編にはこんな台詞が登場します。”why”が”wharh”と発音されているのが分かります。

“I don’t know why I work for you, but it ain’t for love or money.”
(何故あなたのために働いているのか自分でも分からない。愛でもないし、金のためでもない)

 不満や危うさを抱えながらも、貧民層の心を鷲掴みにした人気政治家ウィリー・スタークに、自分もなぜか惹かれてしまう不思議さをこのような言葉で表現しています。

▽All The King’s Men trailer

 
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