映画『Sarafina!』(サラフィナ!)でアフリカ英語
Sarafina(サラフィナ)はズール語で「砂漠の天使」。1989年から1999年までブロードウェイで上演されトニー賞を受賞。映画は1992年に公開されました。1976年にソウェト蜂起が起こった学校舞台。映画の冒頭は次のメッセージで始まります。
IN 1976, the South African Government declared a State of Emergency. For the ext thirteen years, schoolchildren adopted a campaign of resistance. Over 750 were killed, over 10,000 are arrested, many more tutored and assaulted. This is dedicated to them.
(1967年、南アフリカ政府は非常事態宣言を発令。その後、高校生たちによる抵抗運動は13年間に及び、750名が殺害、1万名が投獄 、多くが拷問の犠牲となった。この作品を彼らに捧げる。)
1976年6月16日、ソウェトの数千人に及ぶ黒人生徒は、教科の半分を白人の公用語アフリカーンス語で教えようと強制する政府に反対してデモを行いました。そして、デモの最中に、冒頭のメッセージのとおり警察官の銃撃によってたくさんの少年少女たちが殺害されたのでした。
サラフィナも、南アフリカの黒人居住地区ソウェトの出身。17歳、モリス・アクザクソン高校の生徒です。ソウェトの蜂起からは10年が経っていました。サラフィナが尊敬し、大好きなマリー先生は、白人政府が決めた教育方針にこだわらず、アフリカ人の生徒たちが自らに自信持つための授業を行おうとしてます。紛争が絶えない学校に悩み、女性の自分はいかに行動すべきなのか相談します。マリー先生は非暴力で闘う方法があることを伝えます。そして、その強い決心とともに、大きな不安を抱えていることも素直に伝えます。
男の子は闘えるけど、私は?
There are other ways, Sarafina.
他の道もあるわ、サラフィナ
Like what?
どんな?
You know what they say, “If you find a way, you must first know where’re you going.”
昔から言うでしょ。道を探したければ、まず行き先を知る事よ。
(略)
I meant what I said. I hate killing. I hate violence, but cannot stand aside and let others die for me. I will fight, too. I can’t kill. Don’t ask me to kill. It’s the same old argument. What if they come for you…come to the door…kick it in! Do you reach for the gun? Do you shoot? Do I? I don’t know. I don’t know.
さっきの話は本当よ。私は殺し合いも、暴力も憎んでいる。でも、人が死ぬのを黙って見てはいられない。私も闘うわ。でも人は殺せない。私に殺させないで。この疑問の繰り返しよ。もし連中がきたら?家のドアをぶち破って。そしたら銃をとる?連中を撃つ?私なら?分からない。どうするか。。。
今、非暴力で闘おうとした人々の歴史を、もう一度辿ってみる必要がある時代が訪れているのかもしれません。