スコットランド英語の特徴”rhotic”/r/の発音~映画『Gosford Park』でじっくりとマンツーマン英会話(1)
スコットランド英語は、イギリス英語やオーストラリア英語と異なり、「r」のスペルを発音する rhotic アクセントを用いています。その/r/の音は、イギリス英語などと同じ接近音で発音されるのが普通ですが、はじき音(発音表記は/ɾ/)で発音する人もいるようです。
2001年のアカデミー脚本賞を受賞したイギリス映画『Gosford Par(ゴスフォードパーク)』に、r-hoticを確認できる面白いシーンがありました。1932年の秋、イギリス郊外のお屋敷では週末のハンティング・パーティが開かれようとしていました。ハリウッド映画のプロデューサーの召使としてお屋敷を訪れたヘンリー・デントンは、スコットランド人のふりをしていますが、実はアメリカ人。彼のスコットランド訛りはおかしいと、まわりの召使から怪しがられます。
これは、油断をしてアメリカ英語で話してしまったヘンリーが、スコットランド訛りでいい直しているシーンです。言い直すと時に、”I was just wondering” の中の、”wonder”の”r”の発音を強調しているところを注意して聞いてみてください。
▽『Gosford Park』予告編
– Please tell me you haven’t come with condolences.
(お悔やみなら不要よ)
– (アメリカ英語) No. I was just wondering if you wanted some com–
(違います たぶん今夜も…)
– What?
(何なの?)
– (スコットランド英語) I said, I was just wondering if you wanted some company.
(今夜も話し相手が必要じゃないかと)
ヘンリー・デントンを演じたライアン・フィリップさん自身もアメリカ人。怪しいスコットランド訛りを話すアメリカ人を演じています。メアリー・マキーシュランを演じた、スコットランド出身のケリー・マクドナルドさんのスコットランド英語と聞き比べてみるのも面白いです。
※関連リンク
▽Gosford Park (IMDb)
※参考リンク
※関連ブログ
▽ゴスフォード・パーク (Gosford Park/ 2001/ 米・英・伊・独) - capricious
▽映画「ゴスフォード・パーク」(Gosford Park) – コニコの喫茶店