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イギリス文化と
アクセントに
たっぷり漬かる方法
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女性5千人に対して、「世界で最もセクシーなアクセントは?」というアンケートを市場調査会社OnePoll行ったところ、1位はアイルランド人のアクセントだったそうです。上位10位のランキングは次の通りです。

  1. アイルランド
  2. イタリアン
  3. スコットランド
  4. フランス
  5. オーストラリア
  6. イングランド
  7. スェーデン
  8. スペイン
  9. ウェールズ
 10. アメリカ

ただし、アクセントそのものがセクシーと言うだけでなく、そのアクセントからイメージされる有名人、俳優のコリン・ファレル(Colin James Farrell)などの人気が、高い順位の要因となっているのではという分析も発表しています。

ご両親がアイルランド出身、ご自身はロンドンの郊外で育ったというアシュリー先生にこの結果について訪ねてみたところ、「確かにアイルランド・アクセントは存在します。

でも、一種類ではありません。10余りのアイルランド・アクセントが存在して、それぞれがかなり異なります」とのことでした。

アシュリー先生は「ダブリン市(Dublin)には、北と南で異なる2つのアクセントがあります。

ベルファスト(Belfast)も異なったアクセントを話します。

西アイルランドのコノート(Connacht)も、アイルランド南部のケリー(Kerry)にも独特のアクセントがあります」などと解説してくれました。

「どうしてもうまく英語が聞き取れない」とお悩みの方。もしかしたら、その原因は効き慣れないアクセントに原因があるのかもしれません。

好きな映画やテレビドラマなどを通じて、できるだけ多くのアクセントを楽しみながら触れていくことを、アシュリー先生は薦めています。

アシュリー先生インタビュー

BBC America が放送する番組『Anglphenia』で、コメディアンのシボン・トンプソン(Siobhan Thompson)さんがイギリス各地の17のアクセントを、ユーモアーたっぷり、イギリス人としての自虐ネタ?も交えながら、披露しています。

この動画が役に立つのは、それぞれの地域のアクセントを代表する俳優や歌手、映画やドラマのキャラクター等を紹介してくれていることです。

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One Woman, 17 British Accents – Anglophenia Ep 5

イギリス英語の標準発音RP(Received pronunciation:容認発音)、いわゆる標準的なBBC英語を話しているのが、ドラマ『シャーロック(SHERLOCK)』でジョン・ワトスンなどを演じたマーティン・フリーマン(Martin Freeman)。

最近ではほとんどテレビでは耳にすることがなくなった、上流階級英語(Heightened recieved pronunciation)は、テレビドラマ『ダウントン・アビー』でマギー・スミス(Maggie Smith)が演じた「先代グランサム伯爵未亡人バイオレット」の英語がそれにあたるそうです。

ロンドン英語に触れるには、映画『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ(Lock Stock And Two Smoking Barrels)』がお薦め。

ノーフォーク州(Norfolk)などを含むイングランドの東部、イースト・アングリア(East Anglia)のアクセントは、シボンさんいわく「広大な沼地的なアクセント」とのこと。同地出身の俳優スティーヴン・フライ(Stephen Fry)は、すでに「上流階級(posh)」に仲間入りしてしまったそうで、ノーフォーク訛りでは話してくれないとのこと。

ブリストル(Brstol)等を含むイングランド西南部のウエスト・カントリー(West Country)のアクセントは「とても丸い音」が特徴。

「たくさんの羊と牛とりんご園」をイメージするような話し方だそうで、映画『指輪物語』(Lord of the Rings)の サムワイズ・ギャムジ(Samwise Gamgee)、ハリー・ポッター(Harry Potter)のルビウス・ハグリッド(Rubeus Hagrid)が、ウエスト・カントリーのアクセントのイメージがあるそうです。

サウス・ウェールズ(Southern Welsh)のアクセントの特徴は、「歌うようなアクセント」。歌手のトム・ジョーンズ(Tom Jones)、俳優のリチャード・バートン(Richard Burton)、そしてウェールズ訛りをできるだけ矯正しようと努力した詩人のディラン・トマス(Dylan Thomas)を例にあげています。

グウィネズ(Gwynedd)などを含むノース・ウェールズ(Northern Welsh) のアクセントは、「息遣いが聞こえる」ようなアクセントだそうで、歌手のダフィー(Duffy)が同地域の出身。

この地域の人々は家庭内ではウェールズ語を話し、英語は第二外国語の位置づけとのこと。

ダフィーがウェールズ語でインタビューを受けている動画を見てみると、確かに英語には似ても似つかない、全く異なる言語に聞こえます。

Welsh language interview with Duffy

イングランド中部に位置し、バーミンガム市などを含むウェスト・ミッドランズ(West midlands)は、ヘヴィメタル・ミュージシャンのオジー・オズボーン(Ozzy Osbourne)が有名。

リバプール(Liverpool)を代表するアクセント、スカウス(Scouse)の有名人といえばビートルズ(The Beatles)。そして、テレビドラマ『ドクター・フー(Doctor Who)』で8代目ドクターを演じたポール・マッギャン(Paul McGann)もスカウスだそうです。

イングランド西北部ランカシャー(Lancashire)のアクセント。

『ドクターフー』で9代目ドクターを演じたクリストファー・エクルストン(Christopher Eccleston)、そして『ダウントン・アビー』の使用人役のほとんどがこのアクセントで話しているそうです。

イングランドの北部にある地方ヨークシャー(Yorkshire)のアクセントは「平坦で、たくさんの音節を切り落とすのが特徴」とのこと。映画『ロード・オブ・リング(Lord of the Rings)』 やテレビドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』に出演しているショーン・ビーン(Sean Bean)がヨークシャー・アクセントだそうです。

イングランド北東部に位置するニューカッスル(Newcastle)を含む地域で話されているのがジョーディー(Geordie)というアクセント。このアクセントに触れるには、テレビのリアリティショー『ジョーディ・ショア(The Geordie Shore)』、そしてそのアクセントがアメリカ人に全く理解されずに、オーディション番組『Xファクター』の審査員を首になってしまったシェリル・コール(Chery Cole)のエピソードは、ジョーディのアクセントの分かりづらさを知る上では欠かすことができません。

また、今年日本のミュージカルでも人気をはくした『ビリー・エリオット(Billy Elliot)』の舞台は、ニューカッスルから北へ約32kmのところにあるダラム(Durham)ですが、主要な登場人物たちはジョーディのアクセントを話しているそうです。

スコットランドのエジンバラ(Edingburgh)のアクセントは、「柔らかくてちょっと気取った雰囲気」とのこと。

同地域出身で有名なのは俳優のユアン・マクレガー(Ewan McGregor)。そして、俳優のマギー・スミスが(Maggie Smith)が『ハリーポッター』の中で演じたミネルバ・マクゴナガル先生がこのアクセントとのこと。

マギー・スミスは、前述の上流階級英語でも登場しています。俳優が役によってアクセントを変えている例のひとつですね。

同じスコットランドでもグラスゴー(Glasgow)のアクセントはかなりきついそうで、コメディアンのビリー・コノリー(Billy Connolly)、コメディアンで俳優、テレビドラマ『ザ・チック・オブ・イット(The thiick of it) 』のピーター・カパルディ(Peter Capaldi)が有名です。

スコットランドのハイランド地方のアクセントは、『ドクター・フー』11代目ドクターのコンパニオンであるエイミー・ポンド(Amy Pond )。北アイル
ランドは、俳優のリーアム・ニーソン(Liam Neeson) 。

そして最後に、イギリスではありませんが、アイルランドのアクセントの代表として、歌手のシネイド・オコナー(Sinead O’Conner)を上げています。

▽One Woman, 17 British Accents – Anglophenia Ep 5
BBC America “Anglophenia”

気になったアクセントは、これらの映画、ドラマ、有名人のインタビュー動画などでチェックしてみてはいかがでしょうか。

ただし俳優さんの多くは、有名になると、標準英語を話そうとされている方も多いようです。

そんな場合は、それほど有名になる前の若い頃の動画や自身の出身地でリラックスして行ったインタビューなどでは、アクセントを隠さない素の話し方をいている場合があります。

さらに、「動画などではなくイギリス文化を生で楽しみたい!」という方にはお薦めのイベントです。

今週末の12月8日(金)、9日(土)、10日(日)、日本でイギリス文化を楽しむイベント「グレート・ブリティッシュ・ウィークエンド」が、六本木ヒルズアリ-ナで開催されます。

このイベントは、イギリスを代表する企業やブランドが集まり、イギリスが誇る最新のファッション、音楽、自動車、教育、金融、旅行や、イギリスで話題のフードと飲み物などを紹介。

イギリス文化を紹介する大規模なフェスティバルの開催は日本で初めての試みだそうで、子供から大人まで家族でイギリスを楽しめる、新しい定番の週末イベントとして定着していくことを目指しているそうです。

イギリス全土の様々な英語のアクセントにも触れることができるかもしれません。ちょっと覗いてみてはいかがでしょうか。

「グレート・ブリティッシュ・ウィークエンド」

※関連リンク
アシュリー先生(目白)インタビュー
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