ラグビー日本代表監督エディー・ジョーンズ氏のオーストラリア英語

日本人の方が、オーストラリア人の訛りを真似して、

today(トゥダイ)、Monday(マンダイ)

と発音することがありますが、「実際そのような発音をするオーストラリア人はそれほど多くはない」という話も聞きます。

他方、2015年ラグビーワールドカップで、1991年対ジンバブエ戦以来の2勝目を上げ、しかもその相手はかつての優勝国である南アフリカ、さらには予選トーナメントで4戦中3勝したにもかかわらず、決勝トーナメントへ進むことができなかったという数々の歴史的快挙を成し遂げた、ラグビー日本代表。

 その監督を勤めたエディー・ジョーンズさんは、オーストラリア出身。

インタビュー映像で確認をすると、しっかりとtoday(トゥダイ)と発音されていて、ちょっと嬉しくなります。playerも「プライヤ」に聞こえます。

Japan from Rugby World Cup joke to hero under coach Eddie Jones

オーストラリア英語の大きな特徴の一つは、イギリス英語と同じ。

Rの発音 にあります。アメリカの標準英語では、音節の最後に「r」のスペルがあればとにかく「r」の音を発音します。

これに対して、イギリス英語やオーストラリア英語は、母音の後に「r」のスペルがあっても母音だけしか発音しません。

 例えば、アメリカ人が

 here

を発音すると、最後のR音が、

 ヒィァ(r)ー

と、長く感じるのに対して、オストラリア英語、イギリス英語などでは

 ヒィ

のように最後の音が短く切られたように聴こえると思います。

先ほどのインタビューの48秒あたりで、次のように言っているので確認してみてください。

 an intererst thing is coming by bus “here”…
 (興味深いのは、ここまでバスで来たのですが――)

因みにラグビー日本代表31名のうち10名が外国出身選手。

その内7名がオーストラリアの隣国のニュージーランド出身。オーストラリア出身の選手は1名のみ(後の二人はトンガ出身だそうです)。

そんな国籍構成も影響しているのでしょうか? 

最終戦となった対アメリカ戦を、日本ではたくさんの人ががテレビを通して応援したことに触れながら、ジョーンズ監督はインタビューでこんなジョークを言ったそうです。

“Maybe tonight, there were 30 million people watching in Japan -that’s the whole of the Australian population, plus the kangaroo population, New Zealand and all the sheep,” said Jones.

(おそらく今晩、日本では3千万人が観ていただろう。

これは、オーストラリアの全人口に加え、オーストラリアのカンガルー、そして、ニュージーランド人とその羊の数を足したものに等しい)

オーストラリアの人口は2313万人(2013年)、ニュージーランドは約447万人(2013年)。確かにジョーンズ監督は言うとおり、2国の人口を足しても、3千万人に達しないのですね。

ところで、「ニュージーランドは人の数より羊の数のほうが多い」というのは、畜産業が主要産業であるニュージーランドを皮肉った、ニュージーランド人自身もよく使う自虐ネタでもあるようです。

(因みに2012年現在、ニュージーランドの羊の数は約3千万頭)

しかし、これにオーストラリアの自虐ネタ(?)であるカンガルーの数も加えたのは、日本代表の外国出身選手の大半を占めるニュージーランド人に配慮したのでは、とも思いましたが、僕の考えすぎでしょうか?

国際色豊かで、異文化が交流しているであろうラグビー日本代表ですが、普段、選手の間ではどんな会話が交わされているのでしょう。とても興味が
あります。

ゴールキックの前に行う独特のポーズでも話題になった、代表選手の五郎丸歩さんは、9月21日にツイッターで次のように発言しています。

 「ラグビーが注目されてる今だからこそ日本代表にいる外国人選手にもスポットを。

彼らは母国の代表より日本を選び日本のために戦っている最高の仲間だ。国籍は違うが日本を背負っている。これがラグビーだ」

五郎丸さんがおっしゃるとおり、テレビのインタビューなどではあまり取り上げられることはないようですが、外国出身選手一人ひとりのお話も聞きたくなりました。

さまざまな英語に触れるチャンスにもなりそうです。

(*)関連リンク
接客業で学んだマネジメントと文化を英会話レッスンに活かして 
オーストラリア出身ブレンダン先生(下落合)

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